松戸駅 戸定邸は歴史的な武家屋敷。重要文化財に指定された背景とは

戸定邸とは

戸定邸は明治時代の旧大名家の暮らしを知ることができる、歴史的価値が高い場所として知られます。明治時代の徳川家の住まいが一般公開されている場所は、全国でも戸定邸だけです。戸定邸の基本情報を紹介します。

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国の重要文化財に指定された武家屋敷

戸定邸は明治時代の徳川家の住戸で、当時のままの姿がほぼ完全な状態で残っています。その歴史的価値が評価され、国指定重要文化財に指定されました。

邸内は応接用の区画・家族の居住スペース・職員区画の三つに分かれており、造りや使用されている素材がそれぞれ違うことが特徴です。また、戸定邸には書院造りの庭園や戸定歴史館が隣接しています。

戸定邸を創建した徳川昭武とは

戸定邸は徳川慶喜の実弟で水戸藩主だった徳川昭武が明治時代に建設し、明治17年に移り住んで半生を過ごした場所です。

フランスの時の皇帝ナポレオンに招かれ、14歳のときに将軍に代わってパリに旅立ち、16歳までの期間をヨーロッパで過ごします。しかし、留学中に幕府崩壊の知らせを受け取り帰国することになりました。その後、松戸に邸宅を建設したのは、趣味としていた狩猟のために松戸を訪れたことがきっかけだったといわれています。

園内の西側にある高台へ行けば、昭武縁のコウヤマキやヒヨクヒバといった樹木のほか、梅やベニシダレザクラなど四季折々の花木を眺められるでしょう。

戸定が丘歴史公園について

戸定邸は戸定が丘歴史公園内にある建物の一つで、戸定邸の周辺は緑が生い茂る公園となっており、四季折々の花木や緑の芝生の中を散策できます。戸定が丘歴史公園の基本情報をまとめました。

徳川家の敷地の一部が歴史公園に

徳川家が権力を持っていた時代には、7万平方メートルもの敷地をおさめていましたが、現在ではおよそ1/3にあたる敷地が歴史公園として整備されています。

歴史公園は『関東の富士見百景』『日本の歴史公園100選』などに選出されたほか、戸定邸に隣接する庭園は平成27年に国指定名勝にも選ばれました。

ヨーロッパの暮らしに親しんだ経験を持つ昭武の趣味を取り入れた庭園は和洋折衷型の庭園の先駆けだと考えられており、造園当時の様子が残されています。

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歴史公園の施設について

歴史公園内にある建物は戸定邸だけではありません。幕末から明治期の歴史に関する知識を深められる博物館や、一般貸出されている施設の情報を紹介します。

遺品や調度品を展示 戸定歴史館

戸定歴史館は徳川家の伝来品や、昭武の遺品などを展示している博物館です。昭武が将軍の名代として出席した、パリ万国博覧会縁の品々を見ることができます。

戸定歴史館では定期的に企画特別展を開催しており、昭武に関連する人々に着目した収蔵資料や、水戸徳川家から譲渡された貴重な調度品・美術品などが展示されることもあります。

貸出されている茶室 松雲亭

松雲亭は戸定邸の隣に昭和53年に建設されました。茶道や俳句などに関連した文化的な活動をしている市民のために開放されています。

内部には大人数の茶会向けの広間や、本格的な茶会ができる小間があり、長机・座椅子・座布団といった貸出備品の利用も可能です。エアコンの設備はなく、冬はストーブ、夏は扇風機が用意されています。

時代の変遷を感じられる場所

戸定邸は明治時代の徳川家の住まいとして一般公開されている貴重な建物です。戸定邸や戸定歴史館へ行けば、徳川家の栄華から衰退までの激動の時代を知る手がかりがきっと見つかるでしょう。

また、戸定が丘歴史公園は歴史が好きな人だけでなく、美しい庭園で時間を過ごしたい人にとっても有意義な時間が過ごせる場所です。国指定名勝に選出された美しい庭園を、ぜひその目で確かめてみてはいかがでしょうか。

• 施設名：戸定邸
• 住所：千葉県松戸市松戸714-1
• 電話番号：047-362-2050
• 営業時間：9:30～16:30
• 定休日：月曜日
• アクセス：松戸駅東口から徒歩約10分
• 公式サイト

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