賃貸物件を借りる場合に必要なものの1つに、連帯保証人の選定があります。日本特有の習慣と言われていますが、法的な効力を持つ制度です。しかし、社会情勢の変化とともに、連帯保証人を見つけるのに苦労するケースも多くなっています。部屋をスムーズに借りるために、また、後でトラブルを抱えないために、前もって連帯保証人の役割を正しく理解しておくことが大切です。連帯保証人にはどんな役割があり、誰に頼めばよいのでしょうか。ここでは、連帯保証人の仕組みや条件、連帯保証人を見つけられない場合の対処法などを解説します。
日本では、賃貸物件を借りる際、万が一に備えて保証人を立てなければなりません。日本で古くから取り入れられてきた制度で、民法で定められています。
契約をする時点で借主には十分な収入があり、しっかり家賃を支払えそうに見えても、将来何が起こるかは予測できないものです。例えば、病気や失業など、やむを得ない状況ゆえに家賃を滞納せざるを得なくなる場合があります。そのような場合でも、連帯保証人がいれば、貸主側は確実に家賃や弁償費用を回収できるため、安心です。
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一般的に、賃貸契約における保証人とは、連帯保証人です。単なる保証人の場合、借主に支払い能力があるなら、かわりに家賃を支払う必要はありません。しかし、連帯保証人は、単なる保証人とは異なり、借主と同じ責任を負います。つまり、借主が家賃や弁償費用などを支払えない場合に、借主の支払い能力にかかわらず、支払いを請求され、拒否はできません。
連帯保証人の責任はとても重いため、誰にでも頼めるわけではありません。通常、親しい人でなければ難しいものです。もちろん、親しい友人などに頼むことも可能ですが、連帯保証人は親族のみと定めているケースもあります。友人たちは、年月とともに疎遠になってしまう可能性があるからです。そのため、一般的には、親や兄弟姉妹、子供などの親しい親族に頼みます。
また、連帯保証人は借主と同等の責任を負うため、安定した支払能力がなければ認められません。契約の際に確認されるのは、勤務先や年収、年齢などです。源泉徴収票や所得証明書など、収入を証明できる書類を提出したり、貯蓄額を申告したりしなければならない場合もあります。
高齢の親に連帯保証人になってほしい場合などは注意が必要です。既に定年退職しているため収入がなかったり、収入が少なかったりすると、保証人として認められない場合があります。連帯保証人になれる年収の限度額の基準は、賃貸物件や貸主によって異なるため、前もって確認しておきましょう。家賃が高かったり、連帯保証人が1人では不安だったりする場合には、複数の連帯保証人で対応できるケースもあります。
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保証人になれる親族がいない場合や、保証人を親族や友人に頼みにくい場合でも心配はいりません。保証人が見つからないなら、家賃保証会社を利用する方法もあります。
家賃保証会社とは、保証料を支払う代わりに、第三者の保証会社が連帯保証人になってくれるサービスです。少子高齢化や核家族化の進行、雇用情勢の変化などの理由で、保証人探しが難しくなっており、急速に需要が大きくなってきました。保証人を見つけにくい身寄りのない高齢者や外国人滞在者にとっても便利なサービスです。
やむを得ず家賃を滞納してしまったり、弁償費用を支払えなかったりする場合には、連帯保証人として、家賃保証会社が費用を肩代わりしてくれます。しかし、家賃保証会社はビジネスです。負債がなくなるわけではありません。立て替えてもらった費用は、その後返済プランを決め、自分で返済していく必要があります。
家賃保証会社を利用するメリットは、保証人が見つからなくても賃貸の部屋を借りられることです。そもそも、連帯保証人になってくれそうな人を探したり、保証人になってもらえるように頼んだりする手間も煩わしさもありません。新たに部屋を借りることを知られたくない場合や、余計な迷惑をかけたくない人にも便利です。
やむを得ない理由により家賃を滞納してしまっても、すぐに退去させられる心配がありません。また、敷金が安くすむ可能性もあります。貸主は、家賃保証会社が原状回復費用なども保証してくれるため、敷金を預かる必要がないからです。敷金が安くすめば、引越しにかかる初期費用が抑えられます。新たな生活を始まるにはさまざまな出費が必要になることが多いものです。初期費用が抑えられれば、家計も助かります。
さらに、貸主にとっても、家賃を踏み倒される可能性が減り、安心です。そのため、連帯保証人の有無にかかわらず、指定の家賃保証会社の利用を義務付けるケースがあります。
家賃保証会社はボランティアではありません。連帯保証人になってもらう代わりに、保証料を支払う必要があります。契約の際や契約更新時に保証料を支払うのが一般的です。金額や支払い頻度などは家賃保証会社によって異なります。前もって確認しておくことが大切です。
また、家賃保証会社の審査を受けなければなりません。審査の基準は、家賃保証会社によって異なりますが、通常、職業や勤続年数、年収がチェックされ、十分な家賃の支払い能力があるかが確認されます。過去の滞納履歴やクレジットカードなどの支払履歴の調査も一般的です。審査に際し、書類に不備があったり、提出期限に遅れたりすると、減点対象となってしまう場合があるため、注意してください。
さらに、万が一家賃を滞納し、家賃保証会社に立て替えてもらうと、信用情報に傷がついてしまう可能性があります。信用情報に傷がつくと、一定期間、クレジットカードやローンなどの審査に通りにくくなるため注意が必要です。また、立て替えてもらった費用の返済の催促も厳しい傾向があります。
家賃保証会社を自分で選べる場合もありますが、賃貸物件によっては、提携している業者が決められていて、自分では選べません。いずれにしても、会社の経営基準や評判、料金がサービス内容に見合っているかなどを前もって調査しておくと安心です。
誰かに賃貸の部屋を借りる際の連帯保証人をお願いするなら、その意味についてきちんと理解し、説明しておくことが大切です。連帯保証人の制度を利用するか、保証料を払って家賃保証会社に保証人になってもらうか、メリットや注意点をよく考慮して、自分の状況に合った制度を選びましょう。そして、連帯保証人に迷惑をかけないように、信用情報に傷をつけないように、家賃を滞納しないための努力をすることが大切です。
この記事を書いたライター
アエラスグループ コラム編集部です。
『はじめての一人暮らしで、なにからはじめればいいのかわからない…。』
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