自宅や職場に内倒し窓が設置されていても、使うタイミングがわからず開け閉めをしたことがないという人も多いものです。内倒し窓には多くのメリットがありますが、その効果があまり知られていないことが理由だと考えられます。内倒し窓には一般的な引き戸タイプの窓にはない特徴も多いので、違いを理解して効果的に使いましょう。この記事では、内倒し窓のメリットとデメリット、さらに、上手な活用法などについて解説していきます。
目次
内倒し窓とは、窓の下部を蝶番などで固定し軸として、窓の上部を室内側に倒して開閉する横軸回転方式の窓です。同じ横軸回転方式でも室外側に倒す方式の窓は、外倒し窓や押出し窓と呼ばれており、内倒し窓とは区別されて扱われます。内倒し窓は、一般的な窓に多い引き戸タイプの窓とは構造や開き方が違うため、独自の特徴が多くあります。
「プライバシーが気になって窓を思いきり開けることはできないが、換気は必要」といった場所に向いているため、トイレやバスルームなどに設置されることが多いです。窓の大きさはさまざまで、換気用の小さなサイズのものや、天井に近い壁の上部に横長に設置されているもの、光をたくさん取り込めるような大きなサイズのものまであります。
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内倒し窓のメリットの一つは、防犯性が非常に高いことです。室内の内側に開くといってもストッパーがついているものが多く、可動域が狭いため全開しません。もっとも大きく開いた状態であっても人が通れるほどの幅はなく、無理に通ろうとするとガラス部分に体重がかかるため、窓が割れてケガをする危険があります。つまり、侵入者にとっては避けたい窓なのです。
住宅侵入盗被害の60%ほどは窓からの侵入といわれているため、外から侵入しにくい内倒し窓は防犯対策に高い効果があることがわかります。窓をすりガラスなどの不透明な素材にすれば、内倒し窓を開けている状態でも外からの視線を遮ることができるので、さらに防犯効果が高いです。しかし、防犯効果が高いといっても必ず侵入者を防げるわけではないので油断せず、外出時などには窓を開けたままにしないよう気を付けましょう。
内倒し窓は室内側に倒して開けるので、隣家とのスペースが狭くても設置することができます。また、窓の外に物を置くなどして障害物があったとしても問題はなく、窓の開け閉めをすることが可能です。内倒し窓は開け閉めしやすいだけでなく、プライバシーを配慮しなければならない場所にも適しています。
住宅密集地では周囲の家との距離が近く、自宅の窓と隣家の窓が近いと視線が気になってしまう人も多いです。ガラスを不透明の素材にすれば隣家からの視線も気にならず、窓を開けても隙間が小さいので、自分たちの生活が丸見えになる心配はありません。また、隣家からの視線だけでなく、人通りの多い道路に面している場合も外からの視線が気になります。道路に面している場所の窓も内倒し窓にすれば、プライバシーを守るのに役に立ちます。
内倒し窓は人目を避けながら換気できるので、臭いや湿気が気になる場所でも長時間開けておくことができます。人目が気にならないので気軽に開けることができ、昼夜問わずいつでも好きなときに換気できるのもメリットです。窓の上部が開く構造なので風を通す機能も優れており、斜めになった窓が空気をスムーズに流してくれます。
内倒し窓を高い位置に設置すれば、重力換気を利用することも可能です。そのため、ベランダなど人が出入りする窓は引き戸になっていても、その上部に換気用の内倒し窓が設置されているような家も多くあります。高い位置にある場合には、直接手で開閉することは難しいので、先端にフックの付いた専用の棒で開閉することになります。
引き戸や上げ下げ窓など、スライドさせて開閉するタイプの窓だと、どうしても隙間ができてしまい気密性は低くなってしまいます。一方、内倒し窓はガラスが1枚だけなので隙間なくピッタリと閉めることができ、気密性が高いことが特徴です。隙間風が入り込んできにくく、エアコンなどで暖められた空気を逃がすことなく閉じ込めるので、冬でも室内を快適に保てます。
夏は涼しく、冬は暖かく過ごしたいという考えから、高気密高断熱の住宅が増えてきていますが、壁材や床材を工夫しても気密性の低い窓では充分な効果が得られません。気密性の高い内倒し窓は、高気密高断熱の住宅と非常に相性の良い窓だといえます。また、気密性の高い内倒し窓は花粉やホコリなどの侵入を防ぐ面でも優れています。
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内倒し窓は内側に窓が開くため、カーテンやブラインドが設置しにくい点がデメリットです。ガラスの素材を不透明なものにすればカーテンがなくても人目は気になりませんが、日差しを遮ることは難しいです。窓が南側にあるときなど日差しが気になる場合には、窓の外側にルーバーなどを設置することで、日差しを遮ることができます。
内倒し窓の場合、窓の開閉口が上部にあるため、窓を開けているときに雨が降ると室内に入りやすくなってしまいます。内倒し窓はつい開けたままにしてしまいがちなので、天気の変化には特に注意が必要です。また、高い位置に内倒し窓が設置されている場合には開閉が面倒になってしまうことも多いので、雨が降るたびに窓を閉めるのが大変だと感じる人も多いです。
窓の開閉口が狭いため手を入れることが難しく、窓の外側を掃除しにくいのも、デメリットとして挙げられます。汚れが気になってもカーテンなどで隠すことができないので、こまめに掃除をする必要があります。
内倒し窓は防犯や換気、気密性などで優れている点の多い窓です。構造上の特徴により外部からの視線を遮ることにも適しており、住宅密集地の多い都心部の住宅などには特に向いています。内倒し窓の特徴を理解して上手に活用することで、室内を効果的に換気でき、快適に過ごすことができるようになります。
この記事を書いたライター
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