一昔前までは、部屋を借りたくても保証人になってくれる人がなかなか見つからず、困ってしまったなどといったことがありました。それに対し、現代では家賃保証というサービスが登場し、それを利用することで問題をクリアできるようになってきています。ただ、家賃保証を利用するのにどの程度の費用がかかるのか、あるいは、審査の流れはどうなるのかなどといったことに関してはよく分からないという人も少なくないはずです。そこで、賃貸物件を探しており、家賃保証を利用しようかと考えている人のために、家賃保証の基礎知識について解説をしていきます。
目次
そもそも、家賃保証とはどのようなものなのか、まずは、その意味や基本的なサービス内容について解説をしていきます。
お部屋探しの 「不安」や「困った」...
解決できる不動産屋を今すぐチェック →
万が一、家賃が払えなくなった場合にあらかじめ契約を結んでいる会社が代わりにお金を支払ってくれるサービスが家賃保証です。具体的な手順としては、家賃が滞った段階で、家主が家賃保証会社に立て替えを請求します。一方、家賃保証会社は家主に家賃を支払ったあと、借主に家賃が滞った理由を確認します。その上で、借主が家賃保証会社にお金を払って、立て替え分を清算するというのがおおよその流れです。
このサービスによって借主は家賃が払えない場合でもいきなり家を追い出されずにすみますし、一方、家主にとっては家賃を踏み倒される心配がなくなるというメリットがあります。日本では20世紀の終わり頃から21世紀の初頭にかけて広まった比較的新しいサービスです。
通常の場合であれば家賃が滞ることはまずありません。なぜなら、住居は人間の生活の基盤であるため、何をおいてもまず、家賃の支払いを優先するからです。したがって、家賃が払えなくなるのにはそれなりのわけがあるはずです。たとえば、急な病気や事故で働けなくなってしまったという状況が考えられます。他にも、失業で収入源を断たれる、盗難で財産を失うなどといった理由で家賃が払えなくなる場合もあります。
いずれにしても、そのような事態になってしまうとその人の生活は根底から崩れてしまいかねません。そうした日常に潜むリスクに見舞われたときに対応できるよう、家賃保証が存在しているというわけです。
家賃保証というと、借主が家賃を滞納した場合の立て替えにだけ使われるものと思われがちです。確かに、それが保証内容のメインであることは事実ですが、実はそれ以外にもさまざまな使われ方がされています。たとえば、家賃回収の代行です。つまり、立て替えた家賃を回収するのではなく、毎月大家に代わって、借主から家賃を回収するサービスも行っているわけです。
また、賃貸物件を貸していると借主が家賃を支払ってくれず、訴訟に発展するケースもあります。その場合、裁判費用を大家自身が払っていたのでは損失がさらに大きくなることにもなりかねません。一方、家賃保証会社が家賃の回収を行ったにも関わらず、不払いが続いた場合は必要な訴訟費用を負担してくれます。
さらに、借主が退去した物件は新たに貸し出せるように原状回復をする必要があります。その場合の費用も家賃保証会社が負担してくれるのです。具体的には、借主が残していった私物の撤去費用、内装の修復費用などがそれにあたります。
賃貸物件を借りる際には連帯保証人をつけるのが一般的です。なぜなら、保証人がいれば借主に支払い能力がなくなった場合でも、代わりに家賃を払ってもらうことができ、大家としても安心して物件を貸すことができるからです。ところが、少子高齢化が続く中で、借主の高齢化が顕著になってきています。借主の年齢が高くなれば当然、保証人の年齢も高くなります。
多くの場合、連帯保証人に選ばれるのは親や親戚ですが、すでに年金生活をしている人も少なくありません。年金生活者に連帯保証人は頼みづらいですし、本人が承諾しても審査で落とされるおそれがあります。さらに、それより上の年齢になると、親も親戚もすでに他界しており、頼める人は誰もいないといったケースすら出てきます。そういった事情を抱えている人の数が急増しているので、家賃保証の利用者が増えてきているというわけです。
お部屋探しの「問題」を解決できる不動産屋を今すぐチェック →
家賃保証は、ただ申請さえすれば利用できるというものではなく、審査に通る必要があります。また、サービスを利用している間は保証料も支払わなくてはなりません。そこで、この段落では審査の流れと保証料の相場について説明をしていきます。
家賃保証の保証料は賃貸借契約書を交わしたときと契約更新の際に支払うのが一般的です。まず、前者の相場ですが、これは月額家賃の30~100%程度になります。たとえば、家賃が10万円なら、3~10万円程度を最初に支払うわけです。また、契約更新時に支払う保証料は月額家賃の10%あるいは、1万円程度に設定しているところが多数を占めています。
さらに、保証料の相場は物件のタイプによっても変わってきます。たとえば、1Kや1Rなどの一人向け賃貸なら保証料は家賃の100%、家賃20万円を超える高級賃貸なら家賃の30%といった具合に、家賃が高いほど保証料は低率になる傾向があるのです。
家賃保証を利用するには審査に通らなければなりませんが、その方法は会社によって若干の違いがあります。ただ、共通している部分も多く、ほとんどの場合は「借主に関する審査」「物件・管理会社に関する審査」「本人確認」という流れになるはずです。具体的にそれぞれ何をするのかについて説明していきます。
審査の中でも最も大きなウエイトを占めるのが借主に関する審査です。ここでは主に、「職種、雇用形態」「勤続年数」「年齢」「収入」「過去の滞納履歴」などがチェックされます。その結果、安定して家賃を払い続ける能力があるかを判断されるわけです。判断の基準としては、正社員であるかどうかはもちろん重要ですが、勤続年数も大きなポイントとなります。また、過去に家賃滞納歴があると、場合によっては審査に落とされる可能性もあります。さらに、書類を提出するのが遅れたり、書類そのものに不備があったりすると減点対象になるので注意が必要です。
家賃保証の審査では借主本人だけでなく、該当する物件や管理会社についてもチェックが行われます。その内容は主に、家賃と年収の比率が適正かどうかの確認です。一般的に、家賃の適正価格は月収の3分の1以内とされていますが、審査の厳しいところでは月収の3割以内を基準としている場合も珍しくありません。それに、家賃が高くなるほど審査は厳しくなる傾向にあります。
審査の過程において最後に行われるのが本人確認です。具体的には、家賃保証会社を利用する意思があるかの最終確認と連絡先に間違いがないかのチェックになります。その際、自分以外の者が電話に出る可能性がある場合は、電話がかかってくる事実を事前に伝えておき、認識のずれがないようにしておくことが大切です。以上で審査は終了となり、あとは結果の通達を待つのみとなります。
今後も少子高齢化が進んでいく可能性が高いことを考慮すると、家賃保証は多くの人にとって重要なサービスとなります。ただ、サービスを受けるには保証料を払う必要があるため、連帯保証人を付けるよりも初期費用が高くなりがちです。したがって、まずは保証人を頼める人がいないかを確認し、その上で、家賃保証の利用を検討するのが賢明だといえるでしょう。
この記事を書いたライター
アエラスグループ コラム編集部です。
『はじめての一人暮らしで、なにからはじめればいいのかわからない…。』
『引っ越しは何度も経験しているけれど、次はもっと自分に合った物件を見つけたい!』
『無事に新生活がスタート!日々の生活に役立つ情報が知りたい。』
わたしたちは、そんなさまざまな思いを抱えるみなさまの声にお応えすべく、賃貸物件探しやお引っ越し、新居での役立つ情報などを発信していきます。
よろしくお願いします!
費用の関連記事
おすすめの賃貸マンション・アパート
2LDK / 59.14m²
千葉県松戸市八ヶ崎5丁目33ー11
賃料:9.95万円
管理費:0.29万円
ワンルーム / 22.23m²
神奈川県鎌倉市由比ガ浜1丁目4ー29
賃料:7.4万円
管理費:0.45万円
1LDK / 40.07m²
千葉県松戸市稔台1丁目11ー33
賃料:10.2万円
管理費:0.95万円
1LDK / 38.8m²
東京都江東区塩浜2丁目29ー10
賃料:15.2万円
管理費:0.8万円
2LDK / 40.37m²
東京都文京区小石川3丁目36ー9
賃料:24.5万円
管理費:2万円
3LDK / 68.48m²
東京都目黒区目黒本町4丁目24ー21
賃料:25.5万円
管理費:1.2万円
キーワードで
記事を検索
不動産賃貸情報コラムのおすすめ記事
カテゴリ一覧
人気のタグ
おすすめの賃貸物件
高級賃貸専門スタッフが現地【お待合わせ】にてご案内。初期費用分割可能(クレジットカ...
物件詳細へ直営100店舗!お問い合わせはお近くのアエラスグループへ
アエラス武蔵小山店
東京都品川区小山3丁目25−9 ユニーブル武蔵小山Ⅲ 1階
ソレイユ恵比寿店
東京都渋谷区恵比寿1丁目7−13 麻仁ビル恵比寿 2階
ソレイユ横浜店
神奈川県横浜市西区北幸2丁目4−5 コウノビル 6階
アエラス日暮里店
東京都荒川区東日暮里6丁目60−5 COCOSPACE日暮里 2階
アエラス大宮店
埼玉県さいたま市大宮区大門町1丁目92−7 ハイカラ堂ビル 5階