賃貸物件の壁が薄く、音漏れに悩んでいるという人も多くいます。隣の部屋からの騒音が気になってよく眠れない、反対に自分の生活音が近隣の住人に聞こえているといった悩みは、防音シートを利用することで解決可能です。防音シートであれば、賃貸物件であっても取り付けることができるのです。今回は、賃貸物件でもできる防音対策が知りたいという人に向けて、賃貸物件で可能な防音対策、壁に防音シートを取り付ける方法などについて解説していきます。
目次
防音対策を考えるうえで、壁の基本構造を知っておくことは役に立ちます。ここからは、昔と今の壁の基本構造について比較しながら解説していきます。
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まず、昔のマンションやアパートの壁の構造についてみていきましょう。一昔前までの壁造りではGL工法と呼ばれる方法が主に用いられていました。GL工法の作業手順では、まず石膏などと接着剤を混ぜた練り物を団子状にまとめ、これらをコンクリートの壁に点付けしていきます。次に、点付けした上からプラスターボードを圧着することで壁を作ることになります。
この工法の欠点は、コンクリート壁とプラスターボードの間で、点付けした練り物の間に隙間ができるということです。すなわち、この隙間があることによって壁に向かって放たれた音は共鳴作用で増幅され、隣の部屋まで音が反響しやすいのです。これは、ちょうど内部が空洞になっている太鼓が大きな音を響かせるのと同じ原理です。そのため、壁作りにGL工法を用いている昔の住宅に住んでいる場合、何らかの防音対策を施さなければ隣の部屋まで音が響きやすい状態のままだということになります。
昔の壁に比べれば、今の壁は高い防音性能を誇っているといえます。今の壁の構造はどうなっているのかというと、まず下地として石膏ボードとビニールクロスを合わせたものを使用しています。さらに、その上に防湿気密シートや断熱材、外装材などのいくつもの部材を貼り付けているのです。このように、今の壁は何層にもわたってさまざまなシートを重ねることで造られているため、昔のコンクリート壁よりも防音性能が非常に高くなっています。
音漏れ対策として防音シートを利用する前に、なぜ防音シートが音漏れを防いでくれるのかという知識を押さえておきましょう。ここからは、防音シートの構造と種類について解説していきます。
防音シートの構造としては、吸音材と遮音材を組み合わせたものが一般的です。吸音材とは、その名のとおり音を吸収するための部材のことで、通常はスポンジ状の素材でできています。遮音材には主に石膏ボードや遮音シートなどが使われており、音をシャットアウトする効果があります。
なぜ吸音材と遮音材の二重構造になっているのかというと、それぞれ単体では十分な防音効果が発揮できないためです。吸音材はあくまでも音エネルギーを軽減させるための部材なので、遮音材と併せて使わなければ大きな防音効果は期待できません。また、吸音材で音を吸収させておかないと、音が遮音材に直接反射して室内で共鳴してしまう恐れがあるのです。
防音シートには大きく分けて2種類のタイプがあります。1つ目のタイプが、あらかじめ吸音材と遮音材が張り合わされている、取り付けが容易なワンタッチタイプのものです。2つ目のタイプが、吸音材と遮音材を個別に設置施工するというものです。取り付けの難易度に差はあるものの、どちらのタイプであっても自分で設置することができます。
防音シートの取り付け方を押さえておけば、業者に依頼することなく自分で防音対策を行うことができます。ここからは、防音シートの取り付け方を設置するタイプと貼るタイプに分けて解説していきます。
設置するタイプの防音シートについては、つっぱり型のポールを使うことで簡単に壁に取り付けることができます。取り付ける手順としては、まずは防音シートを取り付けたい壁の幅と高さを正確に測定し、ぴったりのサイズの防音シートを取り寄せます。次に、防音シートを壁に取り付けたうえでつっぱり型のポールで固定すれば作業完了です。壁に直接貼り付ける訳ではないので、賃貸物件であっても設置しやすいタイプだといえます。また、ポールを用意出来ない場合は家具の後ろに立てかけるだけでも防音効果を発揮します。
貼るタイプの防音シートを取り付ける場合は、なるべく壁に跡を残さないように養生シートを活用しましょう。作業の手順として、まずは防音シートを取り付けたい面積の分だけカットし、裏面に両面テープを貼ります。次に、防音シートを取り付ける壁に養生テープを貼り付けておきます。最後に、両面テープが養生テープの上にくるように防音シートを壁に貼り付ければ完成です。
養生テープを挟んで貼り付けているため、不要になって剥がすときにも壁を傷付けにくい方法だといえます。ただし、養生テープの粘着力によってはクロスが剥がれる場合もあるので注意しましょう。貼るタイプの防音シートの中にはおしゃれなデザインのものもあるので、部屋の雰囲気を損ねたくないという人にも適しています。
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あらかじめ防音性の高い物件を選んでおけば、後から防音シートを取り付けることを検討する必要もありません。ここからは、防音性の高い賃貸物件の特徴について解説していきます。
防音性の高い賃貸物件の特徴として、まずはクローゼットがクッションになっているということが挙げられます。クローゼット越しに部屋が隣り合っている賃貸物件であれば、お互いの物音が気になりにくい構造だといえます。なお、防音性の低い間取りであったとしても、タンスや本棚などを置いておけば多少は防音が可能です。
次に、鉄筋コンクリート造だということも防音性の高い賃貸物件の特徴の一つです。賃貸住宅には木造と鉄骨造、そして鉄筋コンクリート造がありますが、その中で最も防音性が高いのは鉄筋コンクリート造です。鉄筋コンクリート造では鉄の骨組みの間にコンクリートを流し込んでおり、壁の密度が高く、その分防音性も高くなっています。
防音性の低い賃貸物件に住んでいる場合であっても、工夫さえすれば自分で防音対策を行うことができます。壁を傷付けずに設置できるタイプの防音シートを使って、効果的に音漏れを防ぎましょう。
この記事を書いたライター
アエラスグループ コラム編集部です。
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