建物の造りとして、鉄筋コンクリート造や鉄筋鉄骨コンクリート造を耳にしたことはありませんか?住居の構造体として使われる素材は、木材とコンクリート、鉄の3種類です。この記事では、コンクリートと鉄を使った建物について詳しい特徴を解説します。
目次
鉄筋コンクリート造は、「RC(Reinforced Concrete)」とも呼ばれ、コンクリートに太さ1cm以上の鉄筋を埋め込んだ構造です。コンクリートには、圧縮力に強いという特徴があります。しかし、張引力には弱いのです。それを補うために、芯材として鉄筋を埋め込んでいます。鉄筋のみだと、錆びやすいのですが、アルカリ性のコンクリートで保護することで、耐久性が上がります。
鉄筋コンクリート造は、耐久性や耐震性、防音性などに優れているため、中層低層マンションに多く用いられていました。しかし、強度の高いコンクリートの開発に伴い、高層マンションでも用いられるようになりました。階が低いほど柱が太いため、同じ間取りでも高層階の方が室内の占有ペースが広くなっています。
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鉄筋コンクリート造は、鉄筋とコンクリート両方の短所をお互いに補い合うことで、いくつものメリットを生みだしています。ここでは、鉄筋コンクリート造のメリットとデメリットについて紹介します。
鉄筋コンクリート造は、建築の法律である法定耐用年数が47年と、木造の22年や鉄骨造の34年に比べると長く設定されています。これは、鉄筋コンクリート造の構造が強いため、耐久性に優れているからです。シロアリの被害を受けるリスクもないため、長期間にわたって建物の状態を保つことができるのです。
また、鉄筋もコンクリートも燃えにくい素材であることから、耐火性にも優れています。鉄筋コンクリートは、1000度の火にも耐えられるのです。建築基準法においても、火による損傷を負いにくく、延焼が広がらないようにする能力がある「耐火建築物」に指定されています。
鉄筋コンクリート造は、多くの場合モノコック構造を採用しています。モノコック構造は、6面体の箱なので、地震など外から受ける力を面で吸収して分散させ、受け止めるのが特徴です。重量もあるため揺れに強く、耐震性に優れているのです。さらに、屋外の音をコンクリートが遮断する働きもあるため、遮音性が高いというメリットもあります。
設計の自由度が高いのも、鉄筋コンクリート造のメリットです。型枠に自由にコンクリートを流し込めるため、特に外観デザインにこだわった住宅が作れます。柱が太い分、木造住宅では難しい広い空間作りも可能です。ビルトインガレージや広いリビングなど、自由な設計ができます。
鉄筋コンクリート造のデメリットとして挙げられるのが、結露が発生しやすいという点です。高気密住宅であるため、結露が発生しやすくなるのです。結露が発生すると、カビが生えやすくなってしまいます。ただし、換気システムを導入すれば、結露に関するデメリットは解決することができます。
コンクリートという素材は、燃えにくく音を通しにくいというメリットがある一方で、水に弱いというデメリットがあるため、注意が必要です。コンクリートの内部に水が染み込むと、中の鉄筋が錆びてしまい、構造性能が下がってしまう可能性があります。そのため、撥水剤による加工など、定期的なメンテナンスが必須です。
また、素材がコンクリートや鉄筋なので、建物重量が重くなるのに伴い、強い地盤が必須です。軟弱な地盤に鉄筋コンクリート造の住宅を建てる場合、地盤改良などが必要となります。木造に比べると、施工期間が長くなりやすいのも、人によってはデメリットといえます。さらに、コンクリートという素材が暖まりにくく冷えにくい素材であるため、冬場は室内が暖まるまで時間がかかるのもデメリットです。しかし、一旦室温が上がれば、キープしやすいともいえます。
鉄筋鉄骨コンクリート造は「SRC(Steel Reinforced Concrete)」とも呼ばれる工法です。太い鉄骨の柱の周囲に鉄筋を組んでから、コンクリートを打ち込み補強します。つまり、鉄筋コンクリート造に鉄骨を組み合わせたものです。そのため、鉄筋コンクリート造の耐久性と、鉄骨造のしなやかさを兼ね備えています。建築コストが高いため、10階以上の高層マンションで使用される場合がほとんどです。
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2つの工法の特徴合わせ持った鉄筋鉄骨コンクリート造には、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、メリットとデメリットについて詳しくみていきます。
鉄筋鉄骨コンクリート造に使用される鉄骨は、丈夫な素材です。その強度は、柱や梁として単体で使用されるほどです。その鉄骨の周りを、コンクリートと鉄筋でさらに補強しているため、高い耐久性が期待できるのです。
鉄筋鉄骨コンクリート造は、ラーメン構造を採用しています。ラーメン構造は、柱と梁の接合部が変形しないように剛接合されているため、空間を広くとりやすく、耐震性や耐火性にも優れているのです。支柱として鉄骨を使用しているので、鉄筋コンクリート造よりも、耐震性は高くなります。また、柱や梁のサイズを小さくできるのも、メリットの1つといえるでしょう。
鉄筋鉄骨コンクリート造のデメリットとしては、建築コストが高いということが挙げられます。建築会社にもよりますが、木造だと坪単価55万円、鉄骨造だと坪単価85万円、鉄筋コンクリートだと坪単価95万円なのに対し、鉄筋鉄骨コンクリートは坪単価100万円にもなるのです。そのため、賃貸の場合は賃貸料金も高くなる傾向にあります。
また、素材を複数組み合わせる工法のため、工程が複雑化するのに伴って工期も長期化します。鉄筋コンクリート造に比べ、設計上の制約が大きくなるのもデメリットといえるでしょう。
賃貸物件にしても、将来的に住宅を購入するにしても、鉄筋コンクリート造など、建築物の構造の特徴について知っておくことが大切です。そうすることで、後悔の少ない家選びが可能となります。家選びの際には、構造にも着目してみるとよいでしょう。
この記事を書いたライター
アエラスグループ コラム編集部です。
『はじめての一人暮らしで、なにからはじめればいいのかわからない…。』
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